1. 児童福祉施設での7年間の経験
私は児童福祉施設で働いて7年になります。日々たくさんの子どもたちと接し、いろいろな経験を積んできました。施設に来る実習生や見学者は、子どもたちが「思ったより元気で普通の子どもたちだ」と感じることが多いようです。しかし、その元気な姿の裏には、複雑な心の問題が隠れていることもあります。彼らは虐待やネグレクト(放置)の経験を持っていて、人との付き合い方が苦手なことが多いのです。
2. 子どもたちが抱える対人関係の課題
施設の子どもたちの多くは、私たちが信頼できるかどうかを試すために、わざと問題を起こしたり、ルールを破ったりすることがあります。これを「お試し行動」と呼んでいます。これは、「この人は本当に自分を見捨てないのか?」を確認するための行動です。注意を引くためにわざと悪さをしてしまい、その結果としてまた注意される。そんな悪循環が続いてしまうことがあります。 また、初対面の人に対しては、とても懐っこく振る舞うこともありますが、それは本心からではなく、「この人と仲良くすると自分にとって得があるかも」といった損得勘定で動いていることもあります。こうした行動が続くと、本当の意味での信頼関係を築くのはとても難しくなります。
3. 子どもたちの心のケアの大切さ
私たち施設の職員は、子どもたちが安心して過ごせるよう、日々努力しています。子どもたちが過去に受けた心の傷を理解し、それを癒すために、優しく接し、少しずつ信頼関係を築いていくことが重要です。たとえば、何か問題が起きたときも、頭ごなしに叱るのではなく、「どうしてそんな行動をしたのか」を理解しようと努めます。その中で、子どもたちが自分の気持ちを表現できるようにサポートしています。
4. 社会での理解と支援の必要性
施設を出て、社会に出るとき、子どもたちは新しい環境に適応するために、たくさんのサポートが必要です。私たちは、就職支援や生活スキルのトレーニングなども行っていますが、社会全体がこうした子どもたちに対して理解を深め、受け入れてくれることが大切です。子どもたちが育っていく過程で、多くの人々が彼らを支え、見守ることが、彼らが社会で成功するための鍵となります。
5. 施設職員としての使命
私たち施設職員の使命は、子どもたちが安心して成長し、未来に希望を持てるような環境を提供することです。彼らが将来、社会の一員として幸せに暮らしていけるように、日々の支援を続けています。社会がこうした子どもたちを受け入れ、理解し、支えていくことが、私たちの大きな目標です。